当院は１９５６年に開設以来、佐世保市の精神科病院として地域に密着した精神科医療を実施してまいりました。現在では、うつ病、神経症などストレス関連疾患の方々を中心とした専門的な治療を行っています。またさらに地域との連携を深め、患者様により地域で自立して生活していただけるよう、地域生活支援にも積極的に取り組んでいます。そのため訪問看護、精神科デイケア・ショートケア（大規模）、復職準備プログラム（リワーク）、外来作業療法、そして相談支援事業所とグループホームを組み合わせた「ハウスフリーデ」などがあり、患者様方のリハビリテーション、日常生活の支援を通じ、リカバリーを目指すことに力を入れております。

　身体の健康についての情報はＴＶや雑誌など豊富にありますが、「こころ」の健康については、誰もが不安をもっているのです。しかし正しい知識や情報が少なく、どう対応していいかわからない場合が多いのが事実です。
　私たちが一生の間に一回以上何らかの精神疾患に罹患する確率は3～4人に1人といわれており、精神疾患は、誰でもがかかる可能性があるありふれた病気です。「こころの病気」とも呼ばれますが、決してこころが弱いから、弱い性格だから、というようなこころの問題が原因になる病気ではありません。そのほとんどは、生活上のストレスが一定以上になると脳神経の一部に機能不全が生じ発症する病気です。つまり循環器や消化器などの不具合と同じ、身体の病気なのです。

　昨今の社会はますます複雑化し、情報化社会が発展する一方で、職場や学校、また家庭などでも各種のストレスが増大し、神経に不具合が生じやすくなっています。眠れない、原因がないのに体調が悪い、気力が出ない、ゆううつ、不安、パニック・・・こういった苦しみには専門家の助けが必要です。
　当院は外来を「ドクターズルーム方式」と称し８室のドクターズルームがあり、精神保健指定医が各自の診察室で診療をしているため、患者様がリラックスして慣れた部屋で診療が受けられるようになっています。勿論各医師への予約も円滑に行われています。ＰＳＷ（精神科ソーシャルワーカー）や外来看護師が対応に万全を期す体勢をとっています。どうかお気軽にご相談ください。

　私どもは今後も信頼していただける病院と評価していただけるよう、これからも精力的にそして確実に前進してまいります。